白樺派・耽美派・新思潮派から都市大衆文化・生活の近代化までを整理
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大正期の文化的特徴

大正時代は、国家中心の価値観がしだいに後退し、個人の生き方・感性を重視する文化が台頭しました。 文学の潮流は多様化し、雑誌や都市文化の発達と相まって「大正ロマン」と呼ばれる独特の文化空間が生まれます。
1. 文学の多様化:三つの主要潮流
耽美派(たんびは)
道徳的な善悪にとらわれず、官能的な美を追求する文学傾向です。恋愛や情念、感覚の世界を重視しました。 代表作家には 永井荷風、谷崎潤一郎 がいます。
白樺派(しらかばは)
人間賛歌・自己肯定を旗印にした理想主義的な文学です。平易で温かい文章で個人の尊厳を主張しました。 代表は 武者小路実篤、志賀直哉。雑誌「白樺」を創刊しました。
新思潮派(しんしちょうは)
現実を理性的に把握・描写する傾向の文学で、芥川龍之介や菊池寛などが活躍しました。雑誌「新思潮」で作品を発表しました。

芥川龍之介は夏目漱石の弟子じゃったんじゃよ。夏目漱石は「余裕派」と呼ばれたそうじゃな

吾輩は猫である!
文学派の簡易対照表
- 耽美派:官能的美・情念(永井荷風・谷崎潤一郎)
- 白樺派:人間賛歌・自己肯定(武者小路実篤・志賀直哉)
- 新思潮派:理性的な現実描写(芥川龍之介・菊池寛)
2. 都市大衆文化の形成:新中間層と雑誌文化
大正期には義務教育を受けた新中間層が都市を中心に拡大し、文化の担い手となりました。 彼らを読者とする雑誌や大衆メディアが発達し、多様な価値観が日常的に流通するようになります。
雑誌の発達
総合雑誌(例:中央公論)や女性向け雑誌(例:主婦之友)などが登場し、 記事・論評・小説・実用情報を通じて文化を広めました。

中央公論は今も刊行が続いておるな

創刊一三〇年超の日本最長寿雑誌だ!
新中間層の文化消費
- 読書・雑誌購読が普及
- 劇場・映画・カフェなど都市文化の消費が拡大
- 消費文化の変化が生活様式にも波及
3. 都市生活の近代化:暮らしの変化と大正ロマン
都市インフラの整備や生活様式の変化が進み、「大正ロマン」と呼ばれる文化的気分が生まれました。
近代的インフラの普及
- 鉄筋コンクリート建築の増加
- 電車・自動車の普及、電灯・ガス・上下水道の整備
- 都市勤労者向けのアパートの出現
洋装の普及と女性の社会進出
職業婦人(女性労働者)の増加にともない洋服が日常へ浸透。女性の通勤・外出着として洋装が一般化しました。

着物のイメージは「はいからさんが通る」で見られるような振袖じゃな

可愛いよねえ
食文化と建築の変化
洋食や洋風調理法が都市から地方へ広がり、役所や銀行・大商店などには洋風建築が増えました。 これらは「見える近代化」として人々の生活感覚を大きく変えました。
まとめ:大正文化の意義
大正期は政治面での大正デモクラシーと並行して文化面でも「個人」「自我」「都市生活」が強調される時代でした。 文学の多様化、雑誌と大衆文化の発達、都市の近代化が相互に影響しあって、多彩な文化が開花した点が大正文化の大きな特徴です。

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参考文献
- 大学受験 新標準講義 日本史探求(田中結也)
- 新課程 チャート式シリーズ 新日本史(門脇禎二)
- パラダイムシフトでおさえる日本文化史(田中結也)



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