2025年 共通テスト日本史B 第6問(問4)解説|占領期と戦後民主化

第6問問4

2025年 共通テスト日本史B 第6問 問4 解説

ポツダム宣言受諾から主権回復まで――労働運動・政局・国鉄事件・治安対策の流れを整理

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時代の概要:占領期とは

第二次世界大戦は日本のポツダム宣言受諾で終結し、日本は連合国(主に米国)の占領下に入りました。 占領期1945年9月(受諾直後)〜1952年4月(サンフランシスコ平和条約発効)までです。

GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は、日本が再び戦争を起こさないよう、非軍事化・民主化を目的に政府へ指示を出しました。 代表的な施策が「五大改革指令」で、内容は以下の通りです。

  • 婦人参政権の付与
  • 労働組合結成の自由(労働基本法)や労働組合法の制定
  • 特別高等警察(特高)の廃止・警察制度改革
  • 教育の民主化(教育改革)
  • 財閥解体(経済民主化)

問4 ①:ゼネスト計画と中止(適当)

占領下で労働組合が復活し、メーデーなど大衆行動が活発になりました。1947年には官公労かんこうろう(日本官公庁労働組合協議会)を中心に 約280万人規模の二・一ゼネスト(1947年2月1日予定)が計画されましたが、 GHQ(マッカーサー総司令部)はこれを危険視し、1947年1月31日に中止を命じました。 よって、この設問の内容は適当です。

解説たぬき
解説たぬき

官公労は国家公務員、地方公務員、公共企業体職員などの労働組合によって1949年に結成された連絡協議会のことじゃ

問4 ②:戦後の政局(適当)

日本国憲法下で衆議院・参議院の選挙が行われ、戦後の国会政治が始まりました。戦後の総選挙で日本社会党が第一党となり、 片山内閣(日本社会党を中心とする連立)が成立しました。片山内閣の総辞職後は芦田均が連立内閣を組織しましたが、 芦田内閣は1948年に昭和電工事件(贈収賄問題ぞうしゅうわいもんだい)で退陣しました。したがって、この設問の内容も適当です。

解説たぬき
解説たぬき

昭和電工事件は、昭和電工が復興金融金庫から巨額の融資(約23億円)を受けるために政官界に贈賄工作ぞうわいこうさくを行ったとされる事件じゃ

子たぬき
子たぬき

23億円かあ

解説たぬき
解説たぬき

現在の価値では数百億円から数千億円じゃぞ

問4 ③:国鉄をめぐる怪事件(適当)

国鉄の人員整理(合理化)をめぐる紛争が激化する中で、1949年に下山事件(国鉄総裁・下山定則しもやまさだのりの怪死)、 三鷹事件みたかじけん(無人電車暴走)、松川事件(線路転覆)などの「怪事件」が相次ぎました。政府は共産党・労働組合の関与を主張し、 その結果、共産党系の影響力は急速に後退しました。これらは1949年の出来事であり、設問は適当です。

またこの流れの中で、企業や公務から共産党系の人々を排除するレッドパージ(右派・排斥運動)が行われ、 労働運動の勢力図が大きく変わりました。

問4 ④:血のメーデーと破壊活動防止法(不適)

「血のメーデー」と呼ばれる事件は1952年5月1日(主権回復後)に発生し、労働者のデモが警官隊と衝突するなどの混乱が起きました。 その後の治安立法(破壊活動防止法はかいかつどうぼうしほうなど)は、占領期(〜1952年4月)とは時期がずれるため、占領期の出来事として扱うのは誤りです。 よって、この設問は不適です。

解説たぬき
解説たぬき

従来あった治安に関する占領法規が、サンフランシスコ平和条約の発行に伴い効力を失うため、新しく制定されたのが破壊活動防止法じゃな

重要語句チェック

  • 占領期1945年9月〜1952年4月(サンフランシスコ条約発効)
  • 五大改革指令婦人参政権・労働組合の自由・特高廃止・教育民主化・財閥解体
  • 二・一ゼネスト1947年2月1日予定。GHQ中止命令により実施されず。
  • 下山事件・三鷹事件・松川事件1949年に発生した国鉄をめぐる怪事件
  • 血のメーデー1952年5月1日(主権回復後の事件)
  • レッドパージ共産党系労働者の公職・企業からの排除

まとめ(問4の判定)

  1. 問4 ①:適当(1947年の二・一ゼネスト計画の中止)
  2. 問4 ②:適当(戦後の政局と芦田内閣の退陣)
  3. 問4 ③:適当(1949年の国鉄をめぐる怪事件)
  4. 問4 ④:不適(血のメーデーは1952年、占領期後の出来事)

参考文献

  • 一度読んだら忘れない日本史の教科書(山崎圭一)
  • 大学受験 新標準講義 日本史探求(田中結也)
  • 2026年版 共通テスト 過去問研究(数学社)
  • 新課程 チャート式シリーズ 新日本史(門脇禎二)

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