１．開国と近代化の始まり まとめ
試験問題は大学入試センター公式サイトで確認できます。
開国のきっかけと条約の不平等性
19世紀、欧米列強がアジア進出を進める中、日本にも開国要求が迫りました。江戸幕府は約200年にわたる鎖国体制を維持していましたが、軍事力の差を前に外交転換を余儀なくされました。
ペリー来航と日米和親条約（1854）
1853年、アメリカのペリーが浦賀に来航し、開国を要求しました。幕府は対抗できず、翌年に以下の内容で条約を締結しました。
- 下田・函館を開港
- アメリカ船への物資供給を認める
- アメリカに片務的最恵国待遇を与える
これにより日本は正式に鎖国を終了しました。
開国のきっかけと条約の不平等性｜ペリー来航から始まる幕末の転換
日米修好通商条約（1858）の不平等性
井伊直弼は勅許を得ないまま条約に調印し、日本に不利な条件が課されました。
- 外国人居留地の設置
- 領事裁判権（治外法権）
- 関税自主権の欠如
この不平等が国内の反発を強め、尊王攘夷運動につながります。
幕府への反発と尊王攘夷運動の広がり
井伊直弼は反対勢力を弾圧（安政の大獄）しましたが、1860年に桜田門外の変で暗殺され、幕府の権威は低下しました。
- 長州藩は攘夷戦争で欧米列強に敗北 → 近代化の必要を痛感
- 薩摩藩も同様に欧米の軍事力を知る
- 坂本龍馬の仲介で薩長同盟（1866）が成立
幕府から新政府へ：大政奉還と王政復古
15代将軍徳川慶喜は政権返上（大政奉還）により体制維持を図りますが、新政府は王政復古の大号令を発して徳川家の政治的排除を決断しました。
- 鳥羽・伏見の戦いを皮切りに戊辰戦争へ
- 新政府が勝利し、江戸幕府は完全崩壊
明治維新の成立と意義
新政府は近代国家をめざし、五か条の誓文で「広く会議を興し、世論を尊重する」方針を掲げました。
- 封建的身分制度から国民国家へ
- 近代的法制度の整備へ向かう第一歩
ここから中央集権化・四民平等・徴兵令・地租改正などの改革が始まっていきます。
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