2025年度 共通テスト日本史B 第6問 問2 解説
試験問題は大学入試センター公式サイトで確認できます。

時代背景
本問は昭和前期、日中戦争が拡大していく時期の国内・植民地政策に関する設問です。戦時体制の強化に伴い、政府は国民動員と思想統制を強め、「国家優先」の全体主義的風潮が強まりました。
国家主義と教育(問2の③の検討)
近衛文麿内閣期には議会で「国民は国家のためにある」といった発言があり、国家への従属を強調する政策が進みました。教育面では西洋的な個人主義は否定され、皇国民化を図る教育が広まりました。
松本清張が朝鮮半島へ渡った(1944年)当時は、これらの皇民化政策が現実に行われていた時期です。したがって、資料の記述と時代状況は一致します。

解説たぬき
支配下にある人々は天皇の民であるという意味で「皇民」と呼ばれたんじゃ

子たぬき
じゃあ、日本人も皇民?
→ よって、問2の③は適当です。
朝鮮併合と土地調査(問2の④の検討)
1910年の韓国併合により朝鮮は日本の統治下に置かれ、朝鮮総督府が設置されました。併合直後、日本は統治・課税基盤の整備を目的として土地調査事業(1910〜1918年)を実施しました。
- 土地調査事業の結果、土地の所有関係が明確化され、多くの朝鮮農民が土地を失い小作化した。
- その後、日本や満州への移住者が増加した。

解説たぬき
総督は天皇に直属して、朝鮮の行政・司法・立法の全権を掌握しておったよ

子たぬき
偉かったんだね
この土地調査事業は1910〜1918年に行われたものであり、資料が示す時期(1940年代)とは一致しません。
→ よって、問2の④は不適当です。

まとめ(要点)
- 昭和期の日中戦争拡大下、国民動員と思想統制が強化され、教育・植民地での皇民化政策が実施された。
- 国民学校令や創氏改名などは1940年代にも有効な政策であり、問2の③は資料と整合する(適当)。
- 土地調査事業は1910〜1918年に実施された歴史的事実であり、問2の④は時期が異なるため不適当。
参考文献
- 一度読んだら忘れない日本史の教科書(山崎圭一)
- 大学受験 新標準講義 日本史探求(田中結也)
- 2026年版 共通テスト 過去問研究(数学社)
- 新課程 チャート式シリーズ 新日本史(門脇禎二)



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