2025年度 共通テスト日本史B 第5問 問1 解説
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■ 時代背景(安土桃山時代・豊臣秀吉の政策)
時は安土桃山時代。豊臣秀吉が全国統一を進めた時期です。秀吉の主要政策には、土地と年貢を正確に把握する太閤検地と、民衆の武力を撤廃して統治を安定させるための刀狩令(1588)があります。

刀は大仏づくりの材料にすると説明されたそうじゃ

ほんとかなあ?
それまでの検地は領主側の自己申告に頼る指出検地が一般的でしたが、太閤検地では検地奉行が現地で実測し、物差しや枡を統一して土地の生産力を米の収穫量で示す石高で表示することで全国を統一的に把握しました(=石高制)。
■ 問1の「あ」について
結論:不適
太閤検地では検地奉行が現地を実測し、面積や収穫量を算定するために物差し・枡(京枡など)を統一しました。したがって、検地は実地調査と基準の統一を伴うものであり、選択肢「あ」の記述と合致しないためあは不適です。
■ 問1の「い」について
結論:適当
太閤検地では一地一作人の原則により、実際に耕作する者(百姓)が検地帳に登録され、耕作者の地位が確定しました。検地帳に登録された百姓は耕作の権利を認められる一方で、領主に年貢を納める義務が確定します。これにより古い荘園制は事実上解体されました。よっていは適当です。
■ 刀狩・兵農分離(問1のXについて)
結論:不適
秀吉は一揆の抑止と社会秩序の安定を目的に、1588年に全国的な刀狩令を発布しました。これにより百姓から武器を取り上げ、農業に専念させることで兵農分離を徹底しました。したがって、「農民が武器を保有できる」という記述は誤りで、Xは不適です。

農民は土地を捨てて商いや別の仕事につくことは禁止じゃ

そんなあ。ぼく、武士になりたい…

■ 問1のYについて(年貢以外の課徴)
結論:適当
江戸時代の領主は年貢のほかに、山野河海の利用に関する課徴や副業に課す小物成や高掛物といった付加的な負担を課すことがありました。したがって、問1のYの記述は資料と合致し、Yは適当です。

小物成は1553種類もあったんじゃ

ひえ。まさになんにでも税金ってわけだ
■ まとめ(要点)
- 太閤検地:検地奉行の実地調査・枡の統一・石高制の確立(指出検地からの転換)
- 一地一作人:検地帳への登録で耕作者の地位が確定 → 荘園制の解体
- 刀狩令(1588):農民から武器を没収、兵農分離を徹底 → Xは不適
- 領主の付加税(小物成・高掛物):年貢以外の負担が存在 → Yは適当
参考文献
・一度読んだら忘れない日本史の教科書(山崎圭一)
・大学受験 新標準講義 日本史探求(田中結也)
・2026年版 共通テスト 過去問研究(数学社)
・チャート式 新日本史(門脇禎二)



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