2025年度 共通テスト日本史B 第4問(問4)解説|撰銭令・藩札・貫高制が一気に理解できる!

第4問問4

2025年度 共通テスト日本史B 第4問 問4 解説

試験問題は大学入試センター公式サイトで確認できます。

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時代背景(田沼時代)

時は江戸時代、老中の田沼意次が実権を握っていた時期です。米相場の下落と物価上昇で武士の経済状況が悪化する中、田沼は貨幣経済の拡大を利用して、商人の活動を奨励し課税で財政を補う政策(いわゆる「カネ」社会の活用)を進めました。

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問4の①:藩札について

結論:不適

藩札(はんさつ)は江戸時代に各藩が藩財政の補填のために発行した紙幣で、藩内や旗本領内で流通しました。乱発による通貨混乱を招いたため、幕府はしばしば発行を禁止しました。したがって「戦国大名の領内のみに通用する」とするのは誤りで、問4の①は不適です。

問4の②:撰銭(えりぜに)・撰銭令について

結論:適当

室町期には中国からの輸入銭(例:永楽通宝えいらくつうほう)など良貨・悪貨が混在し、悪銭を避け良貨を選ぶ「撰銭」が行われて取引が混乱しました。これに対して、幕府や戦国大名は貨幣流通の安定を図るために悪銭の流通禁止や貨幣交換比率の統制(撰銭令)を出すことがありました。江戸期には寛永通宝かんえいつうほうの鋳造などで通貨の整理が進みます。よって問4の②は適当です。

解説たぬき
解説たぬき

撰銭令は撰銭をするなという法律じゃな

時代背景(戦国・室町)

応仁の乱以降、守護や管領の力が弱まり、守護代・国人が台頭して戦国大名へと発展していきました。時代ごとの制度や支配の基準が変化していきます。

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問4の③:貫高制について

結論:不適

戦国大名は領国内の支配・軍役負担を把握するために、領地や収入を貨幣換算した貫高制かんだかせい(貫を単位として把握)を用いました。これに対して豊臣政権以降の体制や江戸幕府は、米の生産量を基準にした石高制こくだかせいを採用しています。したがって「土地の生産力を銭で表すようになった」の記述は貫高制を示すものであり、問4の③は不適です。

解説たぬき
解説たぬき

石高制は実際の米の収穫高で土地を評価するのに対し、貫高制は土地から得られる収穫を通貨に換算した額で評価したのじゃな

子たぬき
子たぬき

なんで貫高制から石高制に変えたの?

解説たぬき
解説たぬき

貨幣価値の混乱を避け、徴税を確実にするためじゃ。貨幣より米のほうが価値が安定していたからの

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時代背景(新井白石・正徳の治)

18世紀前半、新井白石あらいはくせきは長崎貿易での金銀流出を問題視し、貿易量を制限する政策(海舶互市新例かいはくごししんれい正徳の治しょうとくのち)を行いました。これにより貴金属の流出抑制を図ろうとしました。

解説たぬき
解説たぬき

貨幣の質を戻したり、貿易を制限したことで、契機と財政は悪化したぞ

子たぬき
子たぬき

あちゃー

問4の④について

結論:不適

金・銀・銭の三貨は江戸時代までに全国で流通しており、単純に「銀の流出=貨幣鋳造の関係」を示すことはできません。したがって、問4の④は不適です。


まとめ

  • ① 藩札 → 不適(藩の紙幣は江戸時代の制度)
  • ② 撰銭令 → 適当(室町・戦国期の貨幣混乱に対応した措置)
  • ③ 貫高制 → 不適(貫高制は戦国期/江戸期は石高制)
  • ④ 正徳の治(海舶互市新例) → 不適(銀流出と貨幣鋳造を直接結びつけられない)

参考文献

・一度読んだら忘れない日本史の教科書(山崎圭一)
・大学受験 新標準講義 日本史探求(田中結也)
・2026年版 共通テスト過去問研究(数学社)
・新課程 チャート式シリーズ 新日本史(門脇禎二)

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